MoMAオンラインストアジャパン
top pagearchitecture>1982年〜[2]











 かつて1980年代初頭に、エクスナレッジ(旧建築知識)社刊行の「建築とコンピュータ」誌の創刊に関わった。パソコンが登場し、今に至るITを中心とする変革の萌芽が見え隠れしていた頃だ。マイクロソフトも、アスキーを通じてMS-DOSを市場に供給し始めた。

 当時、晴海で開催されたデータ・ショーに行き、小さな展示ブースに座っていたビル・ゲイツとつたない英語で話したのも、その頃のことだ。アップル・コンピュータのクパチーノ本社を訪ねた際に、すぐそばの壁に書かれた「人の夢をわらってはいけない」との落書きを目にしたのも、そんな当時のことだ。

 資料も網羅的に手元にはないため、結果的には、断片的なものとなるが、「建築とコンピュータ」誌の休刊の後、日経アーキテクチュア誌や日刊建設工業新聞紙などに執筆してきた背景などを思い起こし、現在、関わっているインターネット周辺の状況とも連動させて、これから何が起こるのか、変化の中で、自らはどこに身を置くべきなのかを考えてみたい。

 その後、1990年から91年にかけて、日経アーキテクチュア誌に執筆した原稿のタイトルは以下である。このタイトルを見るだけでも、現在の建築のデジタル環境に引き継がれたテーマを俯瞰できるだろう。

日経アーキテクチュアでの連載記事(例)

1990年
4月30日号・No.369
1.実態:急速に普及するパソコンCAD今や設計者の「必須科目」に
5月28日号・No.371
2.導入:まず目的を明確に 計画的な作戦こそが成功の鍵
6月25日号・No.374
3.教育:まだ確立しない教育ノウハウ 各々の立場で手探りが続く
7月23日号・No.376
4.CAD化と設計組織:製図ツールとして定着し,組織のあり方に変容迫る
8月20日号・No.379
5.CADデータの共有:データ管理が共有への課題 設計手法へのあり方にも影響
9月17日号・No.381
6.3次元システムの可能性:デザインシミュレーションが実現化 しかしまだ性能に限界も
10月29日号・No.384
7.デザインへの活用/3次元モデルを使い分け 密度の高いデザイン検討を実践
11月26日号・No.386
8.パソコンCADとコスト/周辺機器も多々必要に 使い方考慮したコスト計画を
12月24日号・No.389
9.大手事務所のCAD活用/設計組織情報化戦略の中で積極的に複数のCADを使い分ける

1991年
1月21日号・No.391
10.大手ゼネコンのシステム運用:自社システムとパソコンの利点生かして統合図る
2月18日号・No.393
11.プレゼンテーションの現状:高度なプレゼンのニーズから CG作成も専門ビジネスに
3月18日号・No.395
12.建築的なCADシステムとは:設計者の使い方を分析して 建築のツールとして進化


前回< >次回




MoMAstore
Copyright (C) 2012 Archinet Japan. All rights reserved.