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 五反田。美味しいカレー屋さんがあるのと、ホントにたまですが、子供の頃に育った懐かしい街に行くのに乗り換える東急池上線の始発駅なので、時々、足を運ぶ街。電波新聞社あります。パソコン興隆時に、記事を書いていたので、懐かしい街でもあります。

 駅から北に歩くと、池田山公園、白金台という閑静な住宅街があり、インドネシア、コロンビア、タイ、マリと大使館も集まっています。

 駅前のロータリーを渡ると、ラテン系だなとわかる人たちがたむろしています。ビルの入口の看板にはブラジル総領事館とあります。

 この街は東京の中でもかなりユニークです。 というのは、歌舞伎町、錦糸町ほどではありませんが、隠れた穴場らしく、それなりの規模の歓楽街でもあるからです。何の参考にもならないかも....。そんなディープな五反田です。写真撮影はちょっと危険かもしれない....。




 人の噂もで、もう聞かなくなった週刊誌ネタで山本モナさんが入ったラブホテルはこの街にあるとか。駅から少し北側に歩くと、そんなラブホテル、何とか浴場、飲み屋さんが集まった地域があります。

 そんな街の、とある一角に、かなりしつこい客引きのお兄さんが立っていました。店の前にはあの高級外車も....。白金台方面に抜けるのに、どうしても、その道を通るので、顔見知りになりました。そのお兄さんの店は、階段を下った地下にあるようでした。ところが、一年ほど前、その種のお店に対する規制が強化されたのか、お兄さんの姿が忽然と消えました。

 それでも、通るたびに気になり、見ていると、男性が頻繁に入店していきますし、若い女性も入っていきます。その道のライターに聞くと、「メンズアロマ関係」のお店だそうです。どんな商売でも、どうやってお客さんを集めるのかは重要。看板もない、気にしなければとてもわからない場所、クチコミで固定客がついているようなのだす。
 地下に降りる階段の壁に小さな看板。お店の名前は書けませんが、インターネットで検索すると、出てきます。先日はかなりのお歳の方が入っていきました。

 また、この街では、時々、不思議な光景にも出くわします。ある時、若い男女が「またね」と親しげに言葉を交わして、別々の方向に歩いていく姿を見ました。場所は、ラブホテルの前。ふ〜ん。これはビジネスの関係なのだな。

 その女の子はといえば、本当にどこにでもいそう、可愛い子でした。服装もけばけばしくもなく、そういったビジネスをしているとは想像もできません。何でそんなことをしているのかな。お金のためかな。大きなお世話なのですが。

 個人的にはお金を介して女性と関係をもったことはありません。でも、あの親しげな感じは少しばかり羨ましかったものです。女性の側はたとえ固定客でもビジネスの相手、男性の側が、そこに精神的な何かを求めているとすると、哀しい。それにしても不思議な光景。

 「性」を介在した仕事、ビジネスは必要悪(一概に悪ともしえませんが)。人類の最も古い仕事とか、そして、どの街にもありますし、この街だけが特別だとは思いませんが、五反田という街のディープな側面です。

 おっと最初のお店をインターネットで検索すると、そこには「回春ガイド」という言葉がありました。入っていったお歳の方へは非難も軽蔑もありません。人ごとでもなく、男の「性」は哀しいものだと思う。そんな感じです。

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