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 前回、2008年が京都議定書の基準年となると紹介しましたが、正式には4月1日から、我が国では正式発行します。

 何でもエコ、エコで、そこまでナーバスにならなくてもと思うのですが、できることはやった方がよいなとの状況となりました。

 グリーンIT、グリーン・コンピューティングという言葉を聞いたことはありますか。インターネット利用など、すでに日々の生活やビジネスで不可欠となったパソコンなどの情報機器の省エネ化を進めよう、そのために省エネ化された情報機器を使用しようとの対策です。

 地球温暖化の元凶といえば、身近では自動車がやり玉に挙げられますが、実は、パソコンなどの情報機器も大きな原因となっています。




 グーグル、マイクロソフト、インテル、ヒューレット・パッカード)、デル、サン・マイクロシステムズ、ヤフー、日立、イーベイ、AMD、NEC、レッドハット、レノボ・グループ、ユニシス、リナックス・ファンデーションなど大手IT企業が参加しているクライメート・セイバーズ・コンピューティング・イニシアチブ(Climate Savers Computing Initiative)という組織があります。

 この組織は、コンピュータやサーバー用の電源装置の効率化や頻繁に使用されていない電源管理テクニックの活用をエンドユーザーに呼びかけることを目的に2007年6月に結成され、2010年までに電力消費を50%削減すること掲げています。

 クライメート・セイバーズ・コンピューティング・イニシアチブのホームページの巻頭には、

Believe it or not, the average desktop PC wastes nearly half the power delivered to it. Half! This wasted electricity translates to higher energy bills and unnecessary greenhouse gas emissions.

Improving the energy efficiency of computers is a smart way to save you money and fight climate change. Join us in making a commitment to greener computing ミ for the benefit of the environment, and your wallet.

との報告と提案が掲載されています。

 何と「信じようと、信じまいと、平均的なデスクトップPCは、電力の約半分を消費している」とのこと。確かに、パソコンが沢山、設置されている部屋では、冬でも暖房を弱めても十分に暖かく過ごせるなど、大変な熱源となっているとの意識はありました。それでも「電力の約半分を消費している」」とすると、それは自動車どころの騒ぎではありません。


 このホームページを見ていると、目からウロコのような現状が書かれていました。例えばコンセントからパソコンに電源を供給するケーブルは、50%程度しか電力を届けていない。半分は逃げてしまっている。この部分を改善するだけでも、随分と効率化されます。

 この組織では、サーバーとPCの電力供給効率について一連の基準を定義しており、メンバー企業に対して、2010年までに電力消費を50%削減するよう勧告しています。更に、2010年までに95%を超えるエネルギー効率を実現するための電力供給方法を定義する予定で、参加メンバー企業は、その基準に対応した製品を開発するように求められいて、それぞれがお互いに電力供給の改善が図られた製品を購入することになっています。

 問題は価格が上がるのか。ハイブリッド車のように、新技術を開発する必要もなく、既存技術の応用で改善は可能とか。試算では、パソコン価格で約20ドル、サーバー価格で30ドルほど高くなるとのことです。

 このグリーンIT、グリーン・コンピューティングの動向も追いかけてみましょう。

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