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[今回の作品]

 2009年に行われた「ノルウェー・オスロ市ダイクマン中央図書館コンペティション」で伊東豊雄が提案した空間構成システムは、3種類の多面体を空間全体に充填しつつ展開させるというダイナミックなものだった。
 今回のインスタレーションは、そのシステムを使ったものとなる。「座・高円寺」「台中メトロポリタンオペラハウス」「カリフォルニア大学バークレー美術館/パシフィック・フィルム・アーカイブ」など最近のプロジェクトを、散策するように紹介していく展示方法は、観るという行為自体を斬新なものとしてくれるだろう。

[プロフィール]

伊東豊雄 伊東豊雄は、2006年にRIBAゴールドメダルを受賞するなど、世界的な建築家として知られている。しかし、つねに彼は、新しくも根源的である空間のつくり方を探求している。斬新な「形」をいたずらにつくるのではもちろんない。
 「単純なルールで複雑な空間を作る」といったような明確なコンセプトのもと、論理に基づいた空間をつくろうとしているのだ。その空間が快適に感じられるのだとしたら、それは、今や私たちの思考までを支配するようになった「水平/垂直」というあり方から自由な空間が生まれているからだろう。伊東の建築は、初期だろうと近作だろうと、人間にとって自由とはなにかという問いに対する回答であるという点では、一貫しているように思える。

[略歴]

 1941年生まれ。65年東京大学工学部建築学科卒業。菊竹清訓建築設計事務所を経て、71年アーバンロボット設立。79年伊東豊雄建築設計事務所に改称。2005年からは、くまもとアートポリスコミッショナーも務める。

[主な作品]

 「中野本町の家」(1976)、「シルバーハット」(1984、住宅)、「横浜風の塔」(1986)、「八代市立博物館」(1991)、「下諏訪町立諏訪湖博物館」(1993)、「大館樹海ドーム」(1997)、「せんだいメディアテーク」(2001)、「ブルージュ・パビリオン」(2002)、「サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2002」(2002)、「まつもと市民芸術館」(2004)、「TOD’S表参道ビル」(2004)、「福岡アイランドシティ中央公園中核施設ぐりんぐりん」(2005)、「MIKIMOTOGinza2」(2005)、「瞑想の森市営斎場」(2006)、「コニャック・ジェイ病院」(2006、パリ)、「VivoCity」(2006、シンガポール)、「多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)」(2007)、「座・高円寺」(2008)、「2009高雄ワールドゲームズメインスタジアム」(2009、台湾)など多数。


《オスロ市ダイクマン中央図書館コンペティション応募案》 
2008-2009年 
画像:Kuramochi+Oguma


《多摩美術大学図書館(八王子キャンパス)》 
2007年 
写真:石黒写真研究所



[主な著作]

けんちく世界をめぐる10の冒険
 『風の変様体』(青土社、1989)、『シミュレイテド・シティの建築』(INAX出版、1992)、『透層する建築』(青土社、2000)、『みちの家』(インデックス・コミュニケーションズ、2005)、『けんちく世界をめぐる10の冒険』(彰国社、2006)など多数。


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