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監督・脚本:シェイニー・ゲイベル
原作:ロナルド・イヴァレット・カップス
キャスト:ジョン・トラヴォルタ、スカーレット・ヨハンソン、ゲイブリエル・マック、デボラ・カーラ・アンガー、デイン・ローズほか
2007年4月7日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次ロードショー
公式サイト:ママの遺したラヴソング
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人生は最悪に思えた時にこそ
愛に包まれた思いがけない優しさを見せてくれる。


 一見生意気に見えて、実は心の奥底に孤独を抱えた女の子パーシー。彼女は生まれ故郷で、心に傷を抱えた元文学部教授ボビー・ロングと出会う・・・。

 本作への出演を熱望したヨハンソンは、4年越しの思いを結実させ、見事2005年ゴールデングローブ賞主演女優賞に2年連続ノミネートを果たす。そしてトラヴォルタはギターを片手に、今まで見せた事のない繊細な表情で我々を驚かす。人生は最悪に思えた時にこそ愛に包まれた思いがけない優しさを見せてくれる。生きることにつまずき、また歩き出そうとする全ての人に贈る、春一番の優しい感動作。

 2005年第62回ゴールデン・グローブ賞 主演女優賞ノミネート、2004年第61回ヴェネチア国際映画祭 プレミア上映作品。


ある知らせが、私の人生を大きく変えていく

 フロリダで怠惰な生活を送るパーシーに、長年会っていなかった母の訃報が届く。ニューオーリンズの生家に帰ったパーシーを待っていたのは、二人の見知らぬ男だった。元文学部教授のボビー・ロングと、彼を慕う作家志望の青年ローソン。母の友人である二人は家に住む権利を主張し、嫌々ながらの三人の同居生活が始まる。

 初めはいがみ合っていたパーシーとボビーの間にも、いつしか奇妙な絆が芽生え始める。新しい生活、文学との出会い、初恋、そして初めて聞く亡き母の横顔。ささくれだっていたパーシーの心は、いつしか少しずつ、少しずつ、癒されていく。そしてそんなある日、母が自分に宛てた一通の手紙を発見する。


きのラスト、人生の思いがけない優しさに爽やかな涙がこぼれ落ちる

 気がつけばただ一日が終わっていくような、どうでもいい毎日の連続。そんなどうしようもない人生を送っていた少女パーシーの生活はある時、生きる楽しさで輝きだす。本作は長編映画監督デビューとなるシェイニー・ゲイベルが原作に惚れこみ、ヨハンソンと共に4年もかけて実現させた渾身の作品。女性監督ならではの視点と勘で、昨今の性急なハリウッド映画とは一味違う、人間味のある独特のゆったりとしたトーンを作り出している。

 名著からの深い引用の数々、ニューオーリンズの青空と風に揺れる濃い緑、何をするわけでもなく集まる仲間たちとの会話。一見無駄とも思えるその贅沢な時間が、登場人物達の再生とあいまって、晴れた日の午後のように心にじんわりと染み込む。そして言いようのない幸せな一時を与えてくれる。

 ラスト、彼らに訪れる亡き母からの思いがけないプレゼント。人は幾つになっても成長することができる。そしてつまずきながらも、懸命に頑張って生きている我々に、人生はきっと優しい。本作はそんなささやかな希望で、我々を温かく包み込んでくれる。

▼スクリーンの向こうへ





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