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監督:セドリック・カーン
脚本:イスマエル・フェルーキ/ジル・マルシャン
原作:マグダ/ドゥニ・ラピエール
キャスト:ロメオ・ボツァリス、イザベル・カレ、ヴァンサン・ランドンほか
9月1日(土)よりシネ・リーブル池袋にてロードショー(他全国順次公開)
公式サイト:チャーリーとパパの飛行機
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夢を信じることで奇跡が起こる
──愛につつまれた感動のファンタジー映画


 チャーリーがパパからもらったクリスマスプレゼントは、真っ白な飛行機。パイロットのパパは、手作りのプレゼントをしようと密かに準備していたのだが、本当は自転車が欲しかったチャーリーは、もらった飛行機にあまり興味が持てない。

 ところが数日後、パパは不慮の事故に遭って帰らぬ人となってしまった。

 突然の死に悲しみにくれるママと、大好きだったパパがいなくなったことが信じられないチャーリー。ある日、彼がパパのラストプレゼントを抱きしめると不思議なことが起こる。飛行機はまるで生きているかのように動き出し、空を飛んだのだ! 

 この飛行機に乗って、パパともう一度会って伝えたいことがある……そう願うチャーリーを、飛行機の秘密を探ろうとする大人たちが追ってくる。果たして、飛行機はチャーリーをパパの元に連れて行ってくれるのだろうか?

 この物語は、大好きな父親を失って、その死を受け入れることができない少年が、遺された飛行機に願いをこめることで奇跡が起こるという心温まるファンタジー作品。不思議な飛行機は、主人公チャーリーとともに、見る者誰をもスリルたっぷりの冒険に連れて行ってくれるだろう。

 また本作は、喪失と冒険を通して成長していく子供の姿を描く一方で、愛する人を失った母親が次第に癒され、母と子の絆も強くなっていくという家族再生の物語にもなっている。

 大切なのは、夢を信じること──『チャーリーとパパの飛行機』は、子供だったころの純真な心を忘れかけた大人たちに向かって、やさしく語りかけてくれる。


セドリック・カーンが伝えたかったこと

 監督は、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンなど世界の映画祭でその作家性が絶賛され、フランス映画界を牽引する監督として、その新作がつねに注目を浴びているセドリック・カーン。

 これまで『倦怠』『ロベルト・スッコ』のように、現実的な問題を抱え込んであやうく揺れている主人公たちを、荒々しいまでに描いてきた彼が、今回は子供心を取り戻したかのような軽快な作品を撮り上げた。彼が初めて子供を主人公にした作品を手がけた理由は、何よりも自分の子供に見てもらいたかったからと言う。そして子供の視線と感情を伝えるとともに、愛する人を亡くす大人の悲しみをも、センチメンタルになりすぎずに描き、爽やかな感動をよんでいる。

 原作となったのはベルギーのバンド・デシネ(コミック)の人気シリーズ「チャーリーCharly」。タンタンや青い妖精スマーフスなど、ベルギーはコミック文化が盛んな国だが、中でも子供のためのコミック専門のデュプイ社から91年に第一作Jouet d'enfantsが発表されて以来、チャーリーは12冊も続く人気シリーズとなった。

 しかし、セドリック・カーンは、主人公が亡くなった父親とおもちゃを通して会話をするという原作のモチーフのみを活かし、大胆な方向転換をはかった。原作では宇宙船だったおもちゃが飛行機になり、映画の中で語られる、生きているようなおもちゃが作られた秘密については、原作には書かれていない。

 子供たちの無限に豊かな空想力を象徴しているこの不思議な飛行機を通して、チャーリーは父親へのメッセージを伝え、そしてまた飛行機は家族を見守る父親の魂といえるのかもしれない。

(c) 2005 FIDELITE FILMS - AKKORD FILM PRODUKTION - FRANCE 3 CINEMA - PATHE DISTRIBUTION/WISEPOLICY




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