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監督:ジュリアン・シュナーベル
脚本:ロナルド・ハーウッド
キャスト:マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、マリ=ジョゼ・クローズ、アンヌ・コンシニほか
2008年2月9日(土)、シネマライズ、新宿バルト9、シネカノン有楽町2丁目ほかにて全国ロードショー
公式サイト:潜水服は蝶の夢を見る

20万回の瞬きで自伝を綴った奇跡の実話を完全映画化!
天才シュナーベル監督が溢れる映像美で描く、きらめく愛の感動作

 ELLE誌編集長として人生を謳歌していたジャン=ドミニク・ボビーは突然倒れ、身体の自由を失う。そして唯一動く左目の20万回以上の瞬きで、自伝を書き上げる。たとえ身体は"潜水服"を着たように動かなくても、 "蝶"のように自由に羽ばたく記憶と想像力で─。

 その美しい魂の著作「潜水服は蝶の夢を見る」はフランスで14週連続、イギリスで6週連続ベストセラーリスト1位を記録、全世界31カ国で出版され、世界を驚きと感動で席巻した。その奇跡の実話を『夜になるまえに』でヴェネチア国際映画祭審査員特別賞を受賞した俊英ジュリアン・シュナーベルが、溢れんばかりの色彩と映像美で完全映画化。2007年カンヌ国際映画祭では見事に監督賞と高等技術賞を受賞、鳴りやまない大喝采を博し、アカデミー賞の呼び声も高い。

 足枷から抜けだし、"蝶"になったジャン=ドミニク・ボビーは、愛する人たちに囲まれ、新しい人生へと飛び立つ。その様を宝物のようにキラキラと輝きを放つ愛、ユーモア、夢によって描き切る、愛の感動作。


ぼくは生きている。話せず、身体も動かないが、確実に生きている

 ジャン=ドミニク・ボビーは目覚める。そこは病室。自分が脳梗塞で倒れ、運び込まれたことを徐々に思い出す。医者や看護婦がやってくる。だが、おかしい。意識ははっきりしているのに、自分の言葉が通じない。しかも、身体全体が動かない。唯一、動くのは左眼だけ。つい先日までは、ELLE誌編集長として活躍し、人生を謳歌していたのに…。これなら死んでしまった方がましだ。

 そんなジャン=ドミニク・ボビーに、言語療法士アンリエットが、瞬きでコミュニケーションをとる方法を教えてくれる。彼の希望は未来へと向かっていく。

 そしてある日、ジャン=ドミニク・ボビーは瞬きで自伝を綴り始める。たとえ体は潜水服を着ているように動かなくても、蝶のように自由に羽ばたく記憶と想像力で─。そこには友達、帰らぬ日々や恋人、そして家族への溢れんばかりの想いが詰まっていた。


実在した奇跡の伊達男、ジャン=ドミニク・ボビー

 順風満帆に輝いていた人生が、ある日を境に変わり果てる。誰にでも起こりうる病という名の不条理。そんな時、人はどうするだろう?

 実在のジャン=ドミニク・ボビーはファッション界を左右するフランス版ELLEの名編集長で、2人の子持ちだった。42歳の時に突然、脳梗塞で倒れて、生死をさまよった後に目覚めると、左目以外は動かない状態になっていた。意識、知力は元のままなのに、身体的自由をすべて奪われた状態、ロックト・インシンドローム。

 E、S、A、R、I、N、T〜。使用頻度に基づいて並べ替えられたアルファベットを読み上げてもらい、瞬きで合図するという新しいコミュニケーション方法を身につけ、自伝「潜水服は蝶の夢を見る」を書きあげる。名作は世界31カ国で発売されるやベストセラーとなり、一大センセーションを巻き起こした。

 本作を読み、感銘を受けたジャン=ジャック・ベネックス監督は、ジャン=ドミニク・ボビーとクロードの執筆の模様を『潜水服と蝶(Assigne a Residence)』という短編に収めている。ジャン=ドミニク・ボビーは本が出版されてすぐ、合併症で亡くなった。


通じ合えないとの思いの共有

 この映画は、1990年作のデニーロ主演の「レナードの朝(Awakenings)」を思い起こさせる。共に外部とコミュニケーションが不全となる病を扱っているが、その不全を極端にデフォルメしたものととして考えてみる。

 普通の生活を送っている私たちも、度合いの強弱はあるにしろ、コミュニケーション不全を体験している。言葉が通じない。思いが伝わらない。あらかじめ通じ合えないのではないか。そんな不安を抱えながら一歩踏み出すにはどうするのか。

 それはきっと通じ合っているとの安易感を少しばかり後ろに置き、通じ合えないとの思いを共有することではないのだろうか。見つめ合っても駄目ならば、共に見つめるべき同じ方向を向いてみる。

 同じ方向を見つめるのに疲れたら、隣に寄り添っているものの瞳を覗いてみる。その瞳の中に、見つめている何かが映っているのを見つけられたら、言葉はなくとも、通じ合えるかもしれない。目の前にいる他者への想像力を働かせること。この映画は、そのことを教えてくれる。

AFPニュース

配給:アスミック・エース
(c) Pathe Renn Production-France 3






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