是枝裕和監督の映画「誰も知らない」に主演した柳楽優弥が最優秀男優賞を受賞してから早いもので一年がたちました。

　5月11日(水)〜22日(日)の期間、『第58回カンヌ映画祭』が開催されます。今年は特別なイベントとして「Atelier du Festival」も開催されます。これは若い映画製作者の規格の実現を支援するためのプログラムで、18カ国の異なる企画を支援しています。

　カンヌ映画祭では、出品作品(コンペティション)とは別に、招待作品の中からフェスティバルの開幕と終幕を飾る作品が上映されます。

　今年の開幕を飾るのは2000年に発表された「ハリー、見知らぬ友人(HARRY, UN AMI QUI VOUS VEUT DU BIEN)」の監督であるドミニク・モル(Dominik MOLL}の「Lemming」です。

　1962年にドイツに生まれたドミニク・モル(Dominik MOLL}監督は、ニューヨーク大学IDHECで映画製作を学び、1994年にジャン＝ポール・サルトルの小説「INTIMITE」を映画化して長篇デビュー。この作品が映画ファンの間で話題となり、長篇2作目の「ハリー、見知らぬ友人(HARRY, UN AMI QUI VOUS VEUT DU BIEN)」が2000年カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されています。

「Lemming」
　「若く才気に溢れる技術者のアランは妻のベネディクトを伴って新しい街に転勤する。ある夜、彼らはアランの上司とその妻をディナーに招待した。しかし、この二つのカップルは価値観の違いから気まずい雰囲気となってしまう。そして、この気まずいディナーを境に、この二組のカップルはそれぞれに混乱へと向かう........」


　編集部が独断と偏見で注目しているのがヴィム・ヴェンダース監督の「Don't Come Knocking」です。
　ヴィム・ヴェンダース(Ｗim Wenders)監督は、カンヌでは1984年に「パリ・テキサス」でパルム・ドール、1987年に「ベルリン・天使の詩」で監督賞、そして1993年には「時の翼に乗って/ファラウェイ・ソー・クロス」で審査員特別グランプリ受賞しています。

「Don't Come Knocking」
　この映画には「パリ、テキサス」の脚本を手がけたサム・シェパード(Sam Shepard)が参加しています。そして、再び名コンビが復活。主演女優は演技派女優はジェシカ・ラング(Jessica Lange)。ある家族の物語(ロードムービー)です。

◆公式ホームページ
http://www.wim-wenders.com/movies/movies_spec/dontcomeknocking/dont-come-knocking.htm